Microsoft 365 Copilot に Domain Exclusion を追加。管理者がWebグラウンディングで除外する外部ドメインを指定可能に
Microsoft は現地時間2026年7月28日、Microsoft 365 Copilot 向けに新たなWeb検索制御機能「Domain Exclusion」を発表した。
同機能は、Microsoft 365 Copilot および Copilot Chat がWebグラウンディングを行う際に、回答の根拠として使用してほしくない外部 Web サイトのドメインを管理者が指定できるようにするものだ。
Webグラウンディングは、Copilot が公開Web上の最新情報を参照することで、より時宜に合った回答を生成するための仕組みである。一方で、企業が Copilot をより重要な業務に組み込むにつれ、回答に影響を与える外部情報源をどこまで許容するかは、コンプライアンス、ブランド保護、地域ごとの情報管理、社内ポリシーの観点で重要な課題になっていた。
今回追加された Domain Exclusion では、管理者が除外対象のドメインを定義すると、そのドメインは Copilot のWebグラウンディングに使用されなくなる。対象は Microsoft 365 Copilot と Copilot Chat のWebグラウンディング利用シナリオで、AIが生成する回答に影響を与える外部情報源を、組織側がより細かく制御できるようになる。
組織は最大1,000件のドメインを除外リストに登録できる。ただし、この機能は既定で有効化されるものではなく、管理者が PowerShell スクリプトを使って構成する必要がある。これにより、全ての組織に一律で適用するのではなく、各社のガバナンス要件やリスク判断に応じて導入できる設計になっている。
Microsoft は Domain Exclusion の意義について、Webグラウンディングを全面的に許可するか、Web検索自体を完全に無効化するかの二択ではなく、その中間にある実務的な制御手段を提供する点にあるとしている。つまり、Copilot の回答品質向上に有効なWeb情報の活用は維持しながら、組織にとって不適切、非準拠、または信頼性に懸念がある外部ドメインだけを除外できる。
特に、厳格なコンプライアンス義務を持つ企業、ブランドセーフティを重視する企業、地域ごとの情報規制やコンテンツ管理要件を抱える企業にとって、Domain Exclusion はAI活用を進めるうえでの統制強化策となる。管理者は、信頼できる情報源戦略に沿って Copilot のWebグラウンディング環境を調整しやすくなる。
設定作業では、管理者が除外したいドメインを確認し、必要なドメイン情報を含むCSVファイルを準備する。そのうえで、Search Administrator または Global Administrator の権限を持つ管理者が PowerShell スクリプトを実行する。スクリプトでは、新規除外リストの作成、既存設定の更新、現在の設定のエクスポート、設定の削除、テンプレートCSVの生成などが可能とされている。
また、Domain Exclusion は既存の Microsoft 365 Copilot 向けWeb検索制御を補完する位置づけとなる。従来の管理機能では、管理者がWeb検索の利用可否を制御でき、ユーザー側にも Webコンテンツの利用を切り替えるトグルが用意されている。今回の新機能により、Web検索を許可したまま、特定の外部ドメインだけを対象外にする、より粒度の細かい管理が可能になる。
総じて今回の発表は、Microsoft 365 Copilot のWeb活用を単に広げるのではなく、企業が自社のポリシーやリスク許容度に合わせて制御できるようにするアップデートといえる。Microsoft は、AIが日常業務に深く組み込まれるほど、透明性、セキュリティ、ガバナンスを維持した運用が重要になるとしており、Domain Exclusion はそのための実務的な管理機能として位置づけられる。
More control over web grounding with Domain Exclusion for Microsoft 365 Copilot|Microsoft
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