Gemini Enterprise の料金プランは?5つのプランの比較・選び方、契約の際の注意点を徹底解説

Gemini Enterprise は、Gemini をより企業向けに特化し、組織的なAIの活用にフォーカスしたサービスです。ノーコードでAIエージェントを開発することができるため、AI活用を全社的に進めたい企業で特に導入が検討されています。
一方で、登場したばかりのサービスということもあり、「Gemini Enterprise を検討しているが、結局いくらかかるのか分からない」「プランが複雑で、どれを選べばいいのか判断できない」といった悩みを持つ担当者も少なくありません。
この記事では Gemini Enterprise の料金プランや機能、それぞれの違いを比較し、プランの選び方と契約の際の注意点も解説します。
<本記事で分かる内容>
- Gemini Enterprise の料金プラン
- プランの選び方
- Gemini Enterprise を契約する際の注意点
Gemini Enterprise とは
「Gemini Enterprise」とは、Google が提供する、組織向けのAIエージェントプラットフォームの総称です。Gemini Enterprise に連なるサービスには、ノーコードでAIエージェントを作成できる「Gemini Enterprise app」や、エンジニア向けのAIエージェント開発基盤「Gemini Enterprise Agent Platform」などがあります。
一方で、「Gemini Enterprise」というと「Gemini Enterprise app」を指す場合がほとんどで、本記事でも「Gemini Enterprise app」について解説しています。
Gemini Enterprise の大きな特徴は、サードパーティ製品も含めた社内システムと接続し、あらゆるデータを横断的に探索できる点です。Gemini Enterprise 上で作成したAIエージェントは、社内の情報を探せるポータルのように機能します。

Gemini Enterprise の5つの料金プランを徹底比較
Gemini Enterprise には以下の5つのプランがあります。Google 公式は、プランを「エディション」と呼んでいます。
- Business エディション
- Standard エディション
- Plus エディション
- Pay-as-you-go(従量課金) エディション
- Frontline エディション
これとは別に、「Gemini Notebook Enterprise」単体のプランも存在しますが、本記事では割愛します。
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プラン比較表(料金・課金方式)
まずは、各プラン(エディション)の料金や課金方式を比較します。基本的にはシート数に応じた定額課金ですが、Pay-as-you-go エディションだけは従量課金制をとっています。
「シート」とは、Gemini Enterprise におけるライセンスのようなもので、基本的には「利用ユーザー数」と捉えてよいでしょう。
エディション | 料金目安(USD) | 課金方式 | |
|---|---|---|---|
Business | 月契約 | 25ドル(月額/1シート) | 定額 |
年契約 | 21ドル(月額/1シートス) | ||
Standard | 月契約 | 35ドル(月額/シート) | 定額 |
年契約 | 30ドル(月額/1シート) | ||
Plus | 月契約 | 60ドル(月額/1シート) | 定額 |
年契約 | 50ドル(月額/1シート) | ||
Pay-as-you-go(従量課金) | シート料金なし | 従量課金 | |
Frontline※ | 月契約 | 15ドル(月額/1シート) | 定額 |
年契約 | 12.5ドル(月額/1シート) | ||
※ Frontline 以外のプランの併用はできません。
※ Frontline 単独では契約できません。Standard または Plus の契約者が150ユーザー以上を条件に、Google からの審査に通過した場合に契約できるプランです。
プラン比較表(容量・機能)
違いは「シート数」「ストレージ容量」「セキュリティ機能」にあり
プラン名を見ただけでは分かりづらいですが、機能については「Standard」「Plus」「Pay-as-you-go」 の3プランが最も高機能で、「Business」と「Frontline」がそれに続きます。特に、Frontline については Standard/Plus のアドオンという扱いのため、ある程度機能が制限されています。
Standard、Plus、Pay-as-you-go には機能的な違いはほとんどありませんが、ストレージ容量が異なります。
エディション | シート数の上限 | ストレージ容量 | セキュリティ機能 |
|---|---|---|---|
Business | 300 | 25GiB/1シート | 組み込みのセキュリティとガバナンス |
Standard | 上限なし | 30GiB/1シート | VPC Service Controls や顧客管理の暗号鍵(CMEK)など、高度なセキュリティ機能 |
Plus | 上限なし | 75GiB/1シート | |
Pay-as-you-go(従量課金) | 上限なし | 使用量に応じてスケール | |
Frontline | 上限なし | 2GiB/1シート |
ストレージ容量はいずれのプランも「プール制」
ちなみに、いずれのプランでも、Gemini Enterprise のストレージ容量は「プール制」をとっています。
プール制とは、簡単に言えば「契約シート数に応じた容量をユーザー間でシェアできる」というものです。例えば、Standard エディションを100シートで契約した場合、「30GiB×100シート=3,000GiB」をユーザー間でシェアできます。
ストレージ容量や利用量が上限に達した場合
ストレージ容量のほかにも、「AIへの問い合わせ回数(クエリ)」など利用量の上限(割り当て)が存在します。上限に達すると、その機能は使えなくなります。
ストレージ容量については、請求書払いであれば、1GiBあたり5ドル(月額)で追加できます。
Standard/Plus の場合、「超過料金」という機能を有効にしておけば、上限を超えた分を従量課金で支払うことで、そのまま使い続けられます。
Pay-as-you-go の場合は、そもそも利用料に応じた従量課金のため上限を気にする必要はありませんが、その分だけ料金が発生するため注意しましょう。
Business や Frontline を契約する際は注意が必要
Business エディションだけ提供の仕組みが異なる
少し分かりづらいですが、Gemini Enterprsise の5つのプランのうち、Business エディションだけは提供形態が異なります。
Standard、Plus、Pay-as-you-go(従量課金)、Frontline の4プランは Google が提供するクラウドプラットフォーム「Google Cloud」上で提供されます。
一方、Business は、Google が提供するコラボレーションツール「Google Workspace」のアドオンとして提供され、事実上別サービスのような扱いになっています。
エディション | 提供形態 |
|---|---|
Business | Google が提供するコラボレーションツール「Google Workspace」のアドオンとして提供される |
Standard | Google が提供するクラウドプラットフォーム「Google Cloud」の1サービスとして提供される |
Plus | |
Pay-as-you-go(従量課金) | |
Frontline |

Business から Standard/Plus へアップグレードする際はデータが引き継げない
シート数の上限に達してしまったり、容量が足りなくなったりした場合、プランのアップグレードを検討する企業も多いでしょう。
しかし、前述の通り、Business とそれ以外のプランでは提供形態が異なるため、上位プランへアップグレードする際は「Business を“解約”し、Standard や Plus を“新規契約”する」という扱いになってしまいます。
この場合、Business で作成していたAIエージェントやチャット履歴などのデータは引き継ぐことができないため、注意してください。
※ 2026年9月時点での情報です。

Frontline エディション単独では契約できない
安価で魅力的な Frontline エディションですが、実は Frontline 単独では契約できません。
Frontline はもともと「現場スタッフ向け」に設計されており、デスクワークの少ない従業員を多く抱える企業でも導入しやすいプランですが、Standard または Plus との併用が前提となっています。
具体的には、Standard/Plusが150シート以上あることが条件となり、さらに Google からの審査に通過する必要もあります。ここにおける審査とは、「実際に現場スタッフを多く抱える企業かどうか」など、Frontline の設計思想に合致しているかの判断を指します。
逆に Frontline 以外はプランの併用ができないため注意しましょう。
プランの選び方
基本的には Standard エディションがおすすめ
「Gemini Enterprise が自社で活用できるかを試してみたい」といった企業は、まずは Standard エディションをおすすめします。上位プランの Plus エディションとの違いはストレージ容量のみなので、利活用が進み、容量が増えてきたらアップグレードを検討してみましょう。
一方で、場合によっては別のプランを選択した方が良いケースもあります。ここでは、その一部をご紹介します。
店舗や工場などが多く、現場スタッフが中心の企業は Frontline エディションがおすすめ
いくつかの利用条件はあるものの、店舗や工場などが多く、現場スタッフが中心の企業は Frontline エディションがおすすめです。
本社スタッフや店長、エリアマネージャー等には Standard エディションを配布し、店舗スタッフやパート・アルバイトには Frontline エディションを配布することで、利用料金の最適化を図ることができます。
一部のみで試験的に導入してみたい企業は Pay-as-you-go エディションがおすすめ
Pay-as-you-go エディションは従量課金制のため、利用しなければ大きな費用がかかることはありません。AIサービスやクラウドサービスにありがちな、「ライセンスを配布している従業員のほとんどが利用しておらず、無駄に課金が発生している」といった状態を未然に防ぐことができます。
試験的な導入や、利活用の進みが遅そうな企業は Pay-as-you-go を検討してみても良いでしょう。
Google Workspace を利用している、かつ当面は従業員が300名を超える予定がない企業は Business エディションがおすすめ
Business エディションは前述の通り提供形態が特殊なため、原則おすすめはできません。
しかし、Google Workspace を利用している、かつ当面は従業員が300名を超える予定がない企業であれば、比較的安価に Gemini Enterprise の利用を始められる Business エディションもおすすめです。
Gemini Enterprise の利用開始方法
Google の公式サイトから申し込む
Gemini Enterprise は、Google の公式サイトから申し込むことで利用を始められます。Standard/Plus は Google Cloud の管理コンソールから、Business は Google Workspace の管理画面またはこちらのページから申し込むことができます。
いきなり有償で契約するのが不安な場合は、無料トライアルから始めるのがおすすめです。Business/Standard/Plus には、いずれも30日間の無料トライアルがあります。特に、Standard/Plus のトライアルでは、各種機能を高い利用上限で試すことができます。
申し込みから環境構築までの具体的な手順は、以下の記事で詳しく解説しています。
【Part 1】Gemini Enterprise app の環境構築 〜トライアル開始編〜
本記事では「トライアル開始編」として、Gemini Enterprise app の初期環境の構築手順を、ステップごとに詳しく解説します。

Google 公式の販売パートナーに相談する
Gemini Enterprise は Google の公式サイトから申し込むことができますが、Google Workspace や Google Cloud の環境が既にあることが前提となっています。
それらがない企業はプランに応じて適切な環境を準備する必要がありますが、特に Standard/Plus は Google Cloud 環境の用意から始めるため手順が少し複雑になります。
「Gemini Enterprise を利用してみたいけど、結局プランや手順がよく分からない」という企業は、Google が認定している販売パートナーに相談するのもおすすめです。販売パートナーから Gemini Enterprise を利用する場合、請求書払いに対応していたり、値引きのキャンペーンを実施していたりといったメリットもあります。
Gemini Enterprise のご相談はUSEN Smart Worksへ
「AI-Cluch」を運営するUSEN Smart Worksは、Google Workspace において最上位の「Diamond ティア」に認定されるなど、法人向けの Google 製品を積極的に販売しています。「Gemini Enterprise を利用してみたい」「AIを組織的に活用していきたい」といった企業は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
Gemini Enterprise は、AIを活用していきたいと考える企業に注目されている一方で、名称やプランの複雑さから「どれを契約すれば良いのか分かりづらい」と思われがちです。
基本的には Standard エディションがおすすめですが、企業によっては Pay-as-you-go や Business などがおすすめな場合もあります。
トライアルや販売パートナーへの相談でより適切なプランが分かるかもしれませんので、まずはどちらかから初めて見てください。
Gemini Enterprise app
Google の最先端AI「Geimini」をサードパーティ製品や社内システムと連携して利用できます。
執筆者

仲谷 優亜
株式会社USEN Smart Works SaaS推進部
AI Clutch 編集部メンバー
2025年、株式会社USEN Smart Worksに新卒入社。SaaS領域のプロダクト担当として、Google Workspace やkintone、HENNGE OneなどのSaaS販売を促進し、顧客の働き方を一歩前へ進める。現在は Gemini Enterprise app の販売立ち上げプロジェクトにも参画。SaaSの枠を超え、AI領域の事業も推進する。AI-Clutchの編集部メンバーとしても活動しており、SaaS領域の実践記事や最新AIニュースを積極的に発信中。
