【更新前に見直しておきたい】Gemini Enterprise app のライセンス削減と最適化手順について解説(チェックリスト付き)

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【更新前に見直しておきたい】Gemini Enterprise app のライセンス削減と最適化手順について解説(チェックリスト付き)

Gemini Enterprise app を導入したものの、利用していないユーザーが増えたり、検証終了後もライセンスを保持したままになったりすると、契約数に応じた費用が発生し続けます。

そこで対応したいのが、Gemini Enterprise app のライセンス数を実際の利用状況に合わせて見直すことです。ただし、Google Cloud コンソールでユーザーの割り当てを解除しても、サブスクリプションの契約数そのものは減りません。さらに、有効なサブスクリプションの契約期間中にライセンス総数を減らすことはできません。

本記事では、Gemini Enterprise app の契約期間中にできるユーザー割り当てと配布数の整理、更新時に契約ライセンス数を減らすための考え方、作業前後の注意点を整理します。

本記事の画面名や手順は、2026年8月時点の情報をもとにしています。実際の表示は契約形態、権限、コンソールの更新によって異なる場合があります。

Gemini Enterprise app の「契約数」「配布数」「割り当て数」は別に考える

Gemini Enterprise app のライセンス管理では、似た言葉が複数登場します。まず、次の3つに分けて考えましょう。

確認対象

意味

見直しの目的

サブスクリプションのライセンス数

請求先アカウントで契約している総数

契約期間中は削減不可。契約満了時または更新時に見直す

プロジェクトへの配布数

サブスクリプションから特定のプロジェクト・ロケーションへ配った数

未割り当て分を別のプロジェクトへ再配布する

ユーザーへの割り当て数

プロジェクト内で個々のユーザーに付与した数

利用者のアクセスを整理する

例えば、100ライセンスを契約し、そのうち80ライセンスをプロジェクトに配布し、70人に割り当てているとします。この場合、ユーザーを10人減らしても契約数は100のままです。プロジェクトから未割り当て分を回収しても、請求先アカウントで保有する契約数は減りません。

契約数を減らしたい場合は、契約満了日から逆算して利用状況を確認し、自動更新の設定と更新時のライセンス数を見直します。

契約期間中はライセンス総数を減らせない

Google Cloud 公式FAQでは、有効なサブスクリプションの契約期間中にライセンス総数を減らすことはできず、削減できるのは契約期間の終了時または更新時に限られると明記されています。

そのため、契約途中に実際の利用人数が減っても、Google Cloud コンソールから契約ライセンス数を減らして当月以降の請求額を下げることはできません。契約期間中にライセンス数を増やすことはできますが、減らす場合は次回の契約更新に向けた準備が必要です。

参照:Gemini Enterprise のサブスクリプションとライセンスに関するよくある質問|Google Cloud

Google Cloud コンソールでユーザーの割り当てを見直す

Gemini Enterprise app のユーザー割り当ては、Google Cloud コンソールの Gemini Enterprise app 管理画面から確認できます。

画面の開き方

  1. Google Cloud コンソールで Gemini Enterprise の管理画面を開く
  2. 「ユーザーを管理」を選択する
  3. 対象のロケーションを選択する
  4. ライセンスが割り当てられているユーザーを確認する
  5. 利用を停止するユーザーを選択し、ライセンスの変更または解除を行う

ここで行うのは、ユーザーが Gemini Enterprise app を利用できる状態を見直す作業です。契約中のサブスクリプション数を減らす作業とは別である点に注意してください。

また、Gemini Enterprise app のライセンスは Google Cloud プロジェクトとロケーションに関連づけられます。同じ請求先アカウントでも、global、us、euなど異なるロケーションへ配布したライセンスは別々に確認する必要があります。

プロジェクトに配布した余剰ライセンスを回収する

ユーザーの割り当てを整理したら、次にプロジェクトへ配布しているライセンス数を確認します。

  1. Gemini Enterprise app の管理画面で「サブスクリプションの管理」を開く
  2. 対象の請求先アカウントを選択する
  3. 対象のサブスクリプションを開く
  4. 「ライセンスを配布」を選択する
  5. プロジェクトとロケーションごとの配布数を確認する
  6. 余剰分がある場合は、配布数を減らす、または配布を削除する

Google Cloud 公式ドキュメントでは、プロジェクトから未割り当てのライセンスを回収する操作について、1日に1回だけ実行できると案内されています。作業前に対象プロジェクト、ロケーション、ライセンス数を確認しておきましょう。

参照:Gemini Enterprise のサブスクリプションを取得してライセンスを割り当てる|Google Cloud

なお、プロジェクトに配布したライセンスのうち、すでにユーザーへ割り当てられている数を下回るようには減らせません。先にユーザーの割り当てを整理し、配布数を減らせる状態にしておく必要があります。

契約満了・更新時にライセンス数を減らす

契約ライセンス数を減らす作業は、有効な契約期間中には実施できません。現在のサブスクリプションを自動更新しないように設定し、契約満了後に必要なライセンス数で新しいサブスクリプションを作成する流れを想定します。

  1. Gemini Enterprise app の管理画面で「サブスクリプションを管理」を開く
  2. 対象の請求先アカウントとサブスクリプションを確認する
  3. 契約期間の終了日と自動更新の設定を確認する
  4. 自動更新をオフにする
  5. 契約満了後、必要なライセンス数で新しいサブスクリプションを作成する
  6. 新しいサブスクリプションを対象のプロジェクト・ロケーションへ配布する
  7. 必要なユーザーへライセンスを割り当てる

月間プランでは月ごと、年間プランでは年ごとに契約満了・更新のタイミングが訪れます。削減できる時期が異なるため、余裕を持って利用者の棚卸しを始めましょう。

オフライン注文書や販売パートナー経由で購入した契約は、Google Cloud コンソールから変更できない場合があります。その場合は、Google のアカウント担当者または販売パートナーへ更新時のライセンス数をご連絡してください。

ライセンス削減で起こりやすい注意点

自動割り当てを有効にしたままにする

自動割り当てが有効だと、対象のユーザーが Gemini Enterprise app へ初めてアクセスした際に、サブスクリプションからライセンスが自動で割り当てられることがあります。

利用対象を限定したい場合は、自動割り当てを継続するのか、手動割り当てに切り替えるのかを決めておきましょう。

ロケーションを確認せずに作業する

ライセンスはプロジェクトとロケーションにひもづきます。別ロケーションのライセンスを見落とすと、削減したつもりでも余剰分が残る可能性があります。

プロジェクトからの回収を契約数の削減と誤解する

プロジェクトから未割り当てライセンスを回収すると、そのライセンスは請求先アカウントへ戻り、別のプロジェクトやロケーションへ再配布できる状態になります。しかし、サブスクリプションの契約総数や契約期間中の請求額は減りません。

作業前後のチェックリスト

作業前

□ 契約中のサブスクリプション名、エディション、契約期間を確認した

□ 請求先アカウントを確認した

□ プロジェクトとロケーションごとの配布数を確認した

□ ユーザーごとの割り当てを確認した

□ 自動割り当ての設定を確認した

□ 削減対象ユーザーと停止日を関係者と合意した

□ 年契約・月契約における減数時の契約条件を確認した

□ 契約満了日と自動更新の設定を確認した

□ オフラインオーダーや販売パートナー経由の契約か確認した

作業後

□ 対象ユーザーが一覧から外れていることを確認した

□ プロジェクトへの配布数が想定どおり減っていることを確認した

□ 旧サブスクリプションの自動更新が停止されていることを確認した

□ 契約満了後、新しいサブスクリプションが必要なライセンス数で作成されていることを確認した

□ 自動割り当てで意図せず再付与されないことを確認した

□ 対象ユーザーがアクセスできなくなったことを確認した

□ 次回請求への反映時期を確認した

まとめ

Gemini Enterprise app のライセンスを見直すときは、ユーザーの割り当て、プロジェクトへの配布数、サブスクリプションの契約総数を分けて確認する必要があります。有効な契約期間中に契約総数を減らすことはできません。

安全に見直すポイントは、次の順番です。

  1. 利用していないユーザーを確認する
  2. 不要なユーザーへのライセンス割り当てを解除する
  3. 未割り当て分をプロジェクト・ロケーションから回収する
  4. 現在の契約満了日と自動更新の設定を確認する
  5. 契約満了後、必要なライセンス数で新しいサブスクリプションを作成する
  6. 新しいサブスクリプションの配布とユーザー割り当てを確認する

ライセンス削減は契約更新のタイミングでしか実施できないため、満了直前に慌てて判断するのではなく、検証終了ユーザーや異動・退職ユーザーを定期的に棚卸ししておくことが重要です。

更新のタイミングで Gemini Enterprise app のライセンス契約を見直してみませんか?

「AI-Clutch」を運営するUSEN Smart Worksは、Gemini Enterprise app を提供しています。更新のタイミングでライセンスを整理したり、販売パートナーを見直したりすることで、コスト削減を見込めるかもしれません。ぜひ一度ご相談ください。

執筆者

鈴木 翔太

鈴木 翔太

株式会社USEN ICT Solutions IaaS&DCプロダクト部 部長
AI Clutch 副編集長

2008年、株式会社USEN(現:株式会社USEN ICT Solutions)入社。法人向けICTソリューションの最前線でキャリアを積み、IaaS事業の立ち上げを牽引。クラウドがビジネスの標準となったように、AI活用に対しても強い確信を持つ。2023年の生成AI台頭以降は、Azure OpenAI Service(AOAI)や Gemini Enterprise Agent Platform(旧 Vertex AI)を駆使したAI実装支援に従事。「AIをいかに実務へ溶け込ませるか」を追求し、顧客課題の解決と新たな価値還元をミッションとしている。現在は「AI-Clutch」の副編集長として、技術とビジネスの架け橋となる情報を発信中。

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